NEWS

NEWSイメージ

植物肉「ミラクルミート」のDAIZがクールジャパン機構から20億円調達、 官民ファンドの支援を受け海外展開を加速へ

発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するスタートアップであるDAIZ株式会社(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長:井出 剛、以下「DAIZ」)は、官民ファンドの株式会社海外需要開拓支援機構(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO 兼 COO:川﨑 憲一、以下「クールジャパン機構」)から20億円の資金を調達しましたことをお知らせします。今回の資金調達により、累計調達額は88億円となります。

 クールジャパン機構からの資金調達の概要

2022年8月、政府は国内の中小・中堅企業の海外進出を支援するため、「海外ビジネス投資支援室」を内閣官房に設置し、日本の成長力を強化する観点から日本企業の海外展開支援を強化しています。
官民ファンドであるクールジャパン機構は、海外で高い評価を得るポテンシャルのある商品・サービスの海外需要を拡大する事業を創出するべく、民間ではできないようなリスクが高く、政策的意義が高い案件に積極的に投資することにより、日本の魅力・ブランドを世界に伝え、中長期的な目線で様々な波及効果を生んで行くことを目指しています。

一方、熊本発のフードテックベンチャーであるDAIZは、独自の発芽手法「落合式ハイプレッシャー法」をコア技術とし、環境負荷の小さい次世代植物肉「ミラクルミート」を生み出しました。DAIZは、国内大手企業とパートナーシップを組み、「ミラクルミート」の美味しさの向上を追求すると同時に販路拡大を図り、植物肉を新たなお肉のカテゴリーとする食文化の啓蒙に努めています。
さらに、DAIZは2021年5月に米国・ボストンに子会社・DAIZ USA Inc.を設立し、北米市場のマーケティング・営業活動及び研究開発を行なっています。また、アジア圏においては、2022年春にタイに向けて「ミラクルミート」を出荷し、現地企業による商品化・販売が開始されるなど、国内市場のみならず海外市場へ進出し、日本発の植物肉「ミラクルミート」の販路拡大を行なっています。

今般のクールジャパン機構との取り組みは、DAIZの海外展開をさらに加速させるものとなります。調達した20億円の資金は、海外展開の推進に関わる研究開発・マーケティング・生産体制の強化・それらに必要な人材採用などに充てる予定です。DAIZは、グローバルに向けて、発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を普及させることを通じて、サステナブルな食文化を啓蒙し、持続可能な社会の実現を目指します。

 クールジャパン機構 代表取締役社長 CEO 兼 COO 川﨑 憲一様よりコメント

和食文化における貴重なタンパク源として重宝されてきた大豆を用いる日本発のフードテック・ソリューションを通じて、DAIZ社がSDGsの第2目標「飢餓をゼロに」の一つにあげられる世界的な「タンパク質危機」の解決に取り組まれ、また、同ソリューションの積極的な海外展開をされることを期待しています。
クールジャパン機構は同社の海外事業の拡大に貢献すべく、官民ファンドとしての広範なネットワークや人的リソース、既存投資先への事業価値向上支援の知見を利用した包括的支援を行い、ひいては日本の食品産業のブランド価値を向上させることを本投資の目標に掲げています。

 DAIZ代表取締役社長 井出剛よりコメント

中小・ベンチャー企業の海外展開支援の実績が豊富なクールジャパン機構からの出資について大変光栄に存じます。欧米ではSDGsという確固たる哲学を基盤として、プラントベースドフード(植物性食品群)の市場が大きく成長しています。一方で、欧米の食卓では大豆を食しないために技術的盲点にもなっています。良質なプラントベースフードを開発するには大豆の有効利用が欠かせず、これはDAIZにとって大きなチャンスであるとともに、日本発の革新技術を欧米の穀物メジャーや食品会社に対して、今後どのようにアプローチしていくかが大きな経営課題となっています。それ故に、クールジャパン機構の種々の支援を受けられることはDAIZにとって非常に有り難く、海外展開を加速させられると確信しています。

 サステナブルな世界の実現に寄与する植物肉

植物肉(プラントベースミート)は、牛・豚・鶏に次ぐ新たなお肉のカテゴリー・次世代の食品として注目が高まっています。地球温暖化の原因である温室効果ガスの排出を抑える効果が高く、同時に2030年に予想されているタンパク質危機の解決の一助となる代替タンパクともなる植物性食品(プラントベースフード)です。欧米やアジアでの市場成長も著しく、日本でも徐々に認知が広がっている植物肉は、世界で9兆円を超える市場と見込まれています*1。DAIZは植物肉「ミラクルミート」の普及を通じて、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成とサステナブルな社会の実現に貢献して参ります。

*1 UBS「MARKETS INSIDER NEWS(Jul 19,2019)」より。

 DAIZの発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」について

DAIZは長年研究してきた独自技術により、従来の植物肉で課題とされていた、①味と食感に残る違和感、②大豆特有の青臭さや油臭さ、③肉に見劣りする機能性(栄養価)を解決し、美味しい植物肉の開発に成功しました。

<DAIZの植物肉「ミラクルミート」の特徴>

特徴1.原料に丸大豆を使用

これまでの植物肉は、大豆搾油後の残渣物である脱脂加工大豆を主原料としていましたが、DAIZの植物肉「ミラクルミート」は原料に丸大豆を使用しています。さらに、オレイン酸リッチ大豆を使用することで、大豆特有の臭みを無くし、異風味を低減しています。

特徴2.旨味や栄養価を増大、肉様食感を再現する独自技術

味や機能性を自在にコントロールするコア技術「落合式ハイプレッシャー法」*4で大豆を発芽させ、旨味や栄養価を増大させます。その発芽大豆をエクストルーダー(押出成形機)*5にかけ、膨化成形技術*6により、肉のような弾力と食感を再現しています。これらの独自技術により、異風味を低減した植物肉「ミラクルミート」を製造しています。

特徴3.独自製法による価格競争力

 
旨味や栄養価が増大した発芽大豆を使用しているため、他の原料や添加物を足さずして、シンプルな製造プロセスによる生産が実現できています。独自の製造プロセスにより、原価低減を実現し、牛肉・豚肉・鶏肉に対し、価格競争力があります。 

 

▲DAIZの植物肉「ミラクルミート」の製造工程

*2 大豆の発芽中に酸素・二酸化炭素・温度・水分などの生育条件を制御し、酵素を活性化させることで遊離アミノ酸量が増加し、素材の旨味を引き出す栽培法。(特許第5722518号)
*3 材料に水を加えながら、高温下でスクリューで圧力をかけ押し出すことにより混練・加工・成形・膨化・殺菌等を行う装置。

 クールジャパン機構について

クールジャパン機構は、日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し、2013年11月、法律に基づき官民ファンドとして設立されました。「日本の魅力」を事業化し、海外需要の獲得につなげるため、「メディア・コンテンツ」「食・サービス」「ファッション・ライフスタイル」「インバウンド」をはじめとする様々な分野でリスクマネーの供給を行っています。日本の文化やライフスタイルの魅力を付加価値とし産業として発展させ、海外需要の獲得(アウトバウンド)及び日本国内への取り込み(インバウンド)につなげ、日本の経済成長の原動力にします。

クールジャパン機構ウェブサイト:https://www.cj-fund.co.jp/

 会社概要

 

商号:DAIZ株式会社(https://www.daiz.inc/)
代表者:代表取締役社長 井出 剛
所在地:〒860-0812 熊本県熊本市中央区南熊本五丁目1番1号 テルウェル熊本ビル4階
設立:2015年12月1日
資本金:27億1,731万円 (累計資本調達額:88.3億円)
事業内容:発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」及びその他の植物性食品の開発・生産及び販売

本件に関するお問い合わせ
DAIZ株式会社 広報
MAIL:info@daiz.inc
TEL:096-363-8800