キリンホールディングス直営の飲食店にてDAIZの植物肉「ミラクルミート」を使用したタコライス・メンチカツなどを提供開始、ランチ・テイクアウトで大豆ミートがより身近に。
2021年10月6日
DAIZ株式会社
代表取締役社長 井出 剛
発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・生産するスタートアップであるDAIZ株式会社(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長:井出 剛、以下「DAIZ」)は、キリンホールディングス株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:磯崎 功典、以下「キリン」)が運営する飲食店、キリンシティやスプリングバレーブルワリー東京にて提供開始される大豆ミートメニューに、DAIZの植物肉「ミラクルミート」が採用されましたことをお知らせします。
キリンとの取り組みの背景
キリングループは、長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」を策定し、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる」ことを目指しています。その実現に向けて、既存事業の「食領域」(酒類・飲料事業)と「医領域」(医薬事業)に加え、キリングループが長年培ってきた高度な「発酵・バイオ」の技術をベースにして、人々の健康に貢献していく「ヘルスサイエンス領域」(ヘルスサイエンス事業)の立ち上げ・育成を進めています。
DAIZは、キリンからコーポレートベンチャーキャピタルファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」を通じて今年3月に出資を受けており、それ以来、キリンとDAIZは「植物肉」をキーワードに、より豊かな食生活の実現にむけた取り組みを探索して参りました。この度、その取り組みの一環として、キリン直営
の飲食店にて、植物肉「ミラクルミート」を使用したメニューの展開が決定しました。
大豆ミートメニューの概要
◆キリンシティでの展開メニュー/10月20日(水)より提供開始
メニュー名:自家製さくさくメンチカツ
価格:テイクアウト980円(税込)、ランチ900円(税込)
提供形式:テイクアウト・ランチ(店内飲食)
商品のこだわり:ミラクルミートを熱々ジューシーなメンチカツにしました。ボリューム感のある見た目をしていますが、軽い食感でメンチカツ好きな方に、ぜひ一度お試しいただきたい一品です。
メニュー名:自家製スパイシータコライス
価格:テイクアウト980円(税込)、
ランチ900円・大盛り1,150円(税込)
提供形式:テイクアウト・ランチ(店内飲食)
商品のこだわり:ミラクルミートで作った自家製タコミートをたっぷり乗せたタコライスです。食べごたえのあるスパイシーな味わいでごはんが進みます。
メニュー名:自家製ガパオ
価格:ランチ900円・大盛り1,150円(税込)
提供形式:テイクアウト・ランチ(店内飲食)
商品のこだわり:タイ料理のガパオライスをミラクルミートで作りました。ナチュラルな食感・味わいのミラクルミートは、彩り野菜と一緒に甘辛く炒めることで、目玉焼きとの相性がピッタリです。
※登戸店、E’site高崎店、高槻店、新京極店、青森店、盛岡店では、当メニューの取り扱いはございません。また店舗により、取り扱いメニュー数が異なる場合がございます。尚、自家製さくさくメンチカツは、上野店、八重洲地下街店、CIAL桜木町店、渋谷桜丘店、池袋WACCA店の5店舗のみでの展開です。
◆スプリングバレーブルワリー東京での展開メニュー/10月7日(木)より提供開始
メニュー名:ヴィーガンナチョス
価格:700円(税込)
提供形式:店内飲食
商品のこだわり:ミラクルミートの自家製チリビーンズとトルティーヤチップスの組み合わせがクラフトビールの味わいを引き出し、後を引くペアリングがお楽しみいただけます。
キリンシティ株式会社 料理長 兼 商品開発部部長 小林知之様よりコメント
世の中のお客様は、まだ代替肉を“おいしくなさそう”、“人工的”と捉えられている方も多いと思います。今回のDAIZメニューは、「ミラクルミート」のおいしさをキリンシティが培ったメニュー開発力でさらに引き出し、「ひと手間かけたおいしさ」を実現しました。お客様に「これ、本当にお肉使ってないの?!」といった驚きをもって迎えられ、いずれはお客様のライフスタイルや来店された際の気分に合わせて、キリンシティのDAIZメニューが、肉料理の新たな選択肢の一つとして加えていただけるようになれば幸いです。当社は、キリン社がCVCで協業を開始したDAIZ社とのコラボレーションを機会に、お客様に新しい「健康体験」をお届けします。
サステナブルな世界の実現に寄与する植物肉
昨今、地球温暖化が私たちにとって大きな課題となっています。地球温暖化は、二酸化炭素・メタン・一酸化炭素・フロンなどの温室効果ガスが原因と言われています。温室効果ガスの最も大きな排出源は電力(火力発電など)ですが、同等に大きな排出源となっているのが、農業・畜産業*1です。世界で飼育されている15億頭もの牛による二酸化炭素や腸内ガス(メタン)の排出が温室効果ガスの大きな要因となっており、私たちの食生活の見直しが求められています。
牛・豚・鶏に次ぐ新たなお肉として注目されている植物肉は、温室効果ガスの排出を抑える効果の高い植物性食品です。地球温暖化を防ぐため、私たちが今からでもできることは、なるべく地球にやさしい植物肉を食生活に少しずつ取り入れることです。
また、2050年までに地球上の人口は100億人に達すると予測*2されています。世界的な人口増加と新興国の経済成長により、2030年にはタンパク質の需要に供給が追い付かなくなる「タンパク質危機」が起こり、タンパク質の需給がひっ迫することで、これまで以上に食肉価格の高騰が予想されています。そこで、「植物肉」が代替タンパク質として注目されており、その市場は世界で9兆円*3を超えると見込まれています。
植物肉が、牛肉・豚肉・鶏肉と同じように食卓に並ぶ時代が到来しています。DAIZは植物肉「ミラクルミート」の普及を通じて、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の達成とサステナブルな世界の実現に向けて貢献して参ります。
*1 IPCC「Global Greenhouse Gas Emissions Data」より。
*2 国連推計「世界人口推計2019年版」より。
*3 UBS調べ。
DAIZの発芽大豆由来の植物肉(ミラクルミート)について
従来の植物肉に使用されてきた主原料は大豆搾油後の残渣物(脱脂加工大豆)であったため、①味と食感に残る違和感、②大豆特有の青臭さや油臭さ、③肉に見劣りする機能性(栄養価)といった課題が残っており、本格的な普及の妨げとなっていました。
DAIZは長年の研究で得られた独自の発芽技術と肉様の食感を再現する加工技術によって、これまでの課題を解決する植物肉「ミラクルミート」の開発に成功しました。
<DAIZの植物肉(ミラクルミート)の特徴>
特徴1.原料に丸大豆を使用
これまでの植物肉は、大豆搾油後の残渣物である脱脂加工大豆を主原料としていましたが、DAIZの植物肉「ミラクルミート」は原料に丸大豆を使用しています。さらに、オレイン酸リッチ大豆を使用することで、大豆特有の臭みを無くし、異風味を低減しています。
特徴2.旨味や栄養価を増大、肉様食感を再現する独自技術
味や機能性を自在にコントロールするコア技術「落合式ハイプレッシャー法」※4で大豆を発芽させ、旨味や栄養価を増大させます。その発芽大豆をエクストルーダー(押出成形機)※5にかけ、膨化成形技術※6により、肉のような弾力と食感を再現しています。これらの独自技術により、異風味を低減した植物肉「ミラクルミート」を製造しています。
特徴3.独自製法による価格競争力
旨味や栄養価が増大した発芽大豆を使用しているため、他の原料や添加物を何も足さずして、植物肉「ミラクルミート」が完成しています。発芽タンクを用いた独自の製造プロセスにより、原価低減を実現し、牛肉・豚肉・鶏肉に対し、価格競争力があります。
▲DAIZの植物肉(ミラクルミート)の製造工程
※4 大豆の発芽中に酸素・二酸化炭素・温度・水分などの生育条件を制御し、酵素を活性化させることで遊離アミノ酸量が増加し、素材の旨味を引き出す栽培法。(特許第5722518号)
※5 食品加工時に使用される機械。材料に水を加えながら、高温下でスクリューで圧力をかけ押し出すことにより混練・加工・成形・膨化・殺菌等を行う装置。
※6 特許申請準備中。
会社概要
商号:キリンホールディングス株式会社(https://www.kirinholdings.co.jp/)
代表者:代表取締役社長 磯崎 功典
所在地:〒164-0001 東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス
設立:1907年2月23日
資本金:1,020億4,579万円
事業内容:グループの経営戦略策定及び経営管理
商号:DAIZ株式会社(https://www.daiz.inc/)
代表者:代表取締役社長 井出 剛
所在地:〒860-0812 熊本県熊本市中央区南熊本五丁目1番1号 テルウェル熊本ビル4階
設立:2015年12月1日
資本金:12億9,025万円(累計資本調達額:38.5億円)
事業内容:大豆由来の植物肉「ミラクルミート」の開発・生産及び販売
大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を用いた食品の開発・生産及び販売
本件に関するお問い合わせ
DAIZ株式会社
取締役CFO管理部長 小板橋 達也
MAIL:info@daiz.inc TEL:096-363-8800