30年の研究が育んだ
植物肉原料の魅力
落合式発芽法とは
大豆の発芽の過程における様々な生理現象を、環境ストレスとの関係で考察していくなかで発見した新しい栽培法です。
大豆に限らず種子は、ひとたび発芽に関する遺伝子が目覚め、作動すると代謝が爆発的に活性化され大きなエネルギーを生み出し成長を促進していきます。また発芽によって活性化し目覚めた種子は、貯蔵していたデンプンやアミノ酸を、糖やタンパク質へ速やかに分解する酵素を非常に忙しく働かせます。落合式発芽法とは、この〈代謝〉に注目した栽培法です。それゆえ仮死状態の大豆種子(穀物)ではなく目覚めて活動を始めた発芽直後の大豆(植物)をターゲットとしています。
大豆の発芽中に、酸素、二酸化炭素、温度、そして水分などの生育条件をストレス側にさらすことで、通常の種子の発芽では見られない更なる代謝を活性化します。そうすることによって酵素活性と分解反応速度が急激に上がり、遊離アミノ酸量を一気に増加させていきます。これが基本原理です。
DAIZではタンクの中に大豆を密集させて発芽させると、酸素が急激に消費され、それに代わり二酸化炭素の量が増えます。そうすると発芽タンクの中では大豆の温度がどんどん上昇し、発芽中の大豆にとっては大きなストレスを感じる環境になります。一方、大豆の生体内では厳しいストレスに対応するために分解酵素や合成酵素がフル稼働して、猛スピードで代謝が促進しています。
その結果どうなりますか?
まず圧倒的においしくなります。
約13時間後には、酵素の活性化でグルタミン酸(うま味成分)が一般的な煮豆(大豆)の約5.5倍、元気な体づくりをサポートするアルギニンが1.45倍、この他イソフラボンが4.3倍、GABAが3.5倍までに上昇します。
次に、植物のタンパク質はもともと高分子が多いのですが、落合式発芽法では酵素をより活性化させることで低分子化するため、消化吸収性が良くなります。
最後に一般の方にもわかるように、もう少し簡単に落合式発芽法のすごさ(魅力)を説明してくれませんか?
わかりました。
落合式発芽法の特徴は、遺伝子組み換えなど一切せずにわずか12~15時間で大豆の組成を根本的に変えてしまうところにあります。タンクに入る前の大豆とタンクから出てきた大豆とは、もう別の大豆になっているということです。
つまり単なる発芽大豆ではないのです。
落合式発芽法の発見者の紹介
落合式発芽法の生みの親は落合 孝次(DAIZ取締役CTO)です。
これまで約30年以上にわたり発芽実験を繰り返し、未発芽種子と発芽種子の機能性分析を行っています。
発芽の瞬間に種子の生体内で何が起こっているのか、それを突き止める研究がライフワークになっています。
- 落合 孝次
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1967年生まれ、近畿大学農学部卒。
大手食品会社を経てカリフォルニア州ナパにてバイオベンチャーを2002年起業。
2015年12月、DAIZ創業時に参画、取締役CTO就任。
2019年4月、熊本大学薬学部先端薬学教授に就任。
2024年1月、DAIZグループ新会社「DAIZエンジニアリング株式会社」代表取締役社長就任。